骨盤の歪みの原因と姿勢や左右差を矯正するストレッチ
骨盤の歪み解消の目的は2つ。
- 体軸の確保
- 動きをスムーズに
関節にゆがみがあると、防御反応で本来の動きを阻害してしまいます。
骨盤の歪み解消すると以下の効果が。
- 姿勢がよくなる
- ボディラインが整う
- 神経の正常化
- 過緊張の改善
- 血流をよくする
骨盤の動きがよくなると、筋肉も正常に機能します。
筋肉のバランスを筋肉だけで整えると、時間がかかるし効率が悪いです。
筋トレを習慣化してるならまだしも、運動不足なのであればなおさら。
そこで骨盤の歪み解消のストレッチを4つに分けて行います。
- 骨盤
- 背骨
- 足関節
- 頭蓋骨
すべて行うわけではなく、メジャーポイント(歪みの主原因)に絞って行います。
1つのゆがみが、全身にマイナス連鎖するから。
メジャーポイントを修正できると、全身を整えることができます。
このようにストレッチを、ホリスティックな視点でみています。
木を見て森もみる。
正解は1つではない。
個々に正解を導くことを心がけています。
体軸を確保して、効率的に筋トレを。
では、どのように行うかをみていきましょう。
骨盤の歪みの原因
骨盤は身体の中心にあるので、骨盤以外にも様々原因で歪みが出ます。
骨盤の歪みを筋トレで治すとする場合、原因は2つに分けられます。
- 構造体の原因
- 機能的な原因
構造体の原因
骨格的な原因です。
- 姿勢
- 動きのクセ
- 特定の動作パターン
偏った姿勢や動きによって、骨格レベルで歪んでしまう場合。
骨盤周辺の筋肉にアンバランスができてしまい、偏った状態になってしまいます。
この場合、筋肉のバランスを取ることで、骨盤の歪みを解消していきます。
機能的な原因
ホリスティックな視点で考えると、内臓の働きやメンタルなども骨盤の歪みの原因になります。
ストレスを感じやすいと、骨盤の水平を保つ縫工筋が機能低下して骨盤が不安定に。
構造体のように目に見えてわかる原因もあれば、機能的な原因のように目に見えない原因もあります。
骨盤が歪むとどうなる?
筋肉がアンバランスになり、身体に負担がかかったりボディラインが崩れます。
筋肉は関節にまたがって付着しているので、骨盤や関節の位置がズレると筋肉の機能にも影響が出ます。
骨盤の歪みはどれくらいで治る?
骨盤の歪みは、即効で解消できます。
問題は、どれだけ持続させられるか?
せっかく整えたのにすぐに戻らないよう、筋トレをして身体に正しい状態を覚えてもらい維持させていくのです。
骨盤の歪みのチェック方法
パーソナルトレーニングでは、脚長差を診ながらチェックします。
足の長さを左右そろえることで、骨盤の歪みを解消していきます。
セルフでできる骨盤の歪みチェック
簡単にできる骨盤の歪みチェックとして、前屈と後屈をしてみましょう。
前屈。
後屈。
柔軟性は関係なくて、前後のやりやすさをみていきます。
前屈がやりやすい
反り腰姿勢の人に多い、骨盤が前傾しやすいタイプです。
後屈がやりやすい
猫背姿勢の人に多い、骨盤が後傾しやすいタイプです。
どちらも変わらない
前後の歪みはニュートラルな状態です。
可動域よりもバランス
前屈が床にベタ~っと手がつくくらい柔らかいのに、後屈になると全然いかない。
可動域だけ見ると優秀ですが、歪みでみると良くない状態です。
この場合、前屈の可動域が減ってでも後屈の可動域を増やして、前後のバランスを整えるようにしていきましょう。
骨盤の歪みは腰痛の原因にもなる
骨盤の上には腰椎があり、骨盤が歪むと腰痛の原因になります。
前傾と後傾、どちらに傾いても腰痛になりやすくなる。
骨盤前傾と腰痛
反り腰になりやすくなります。
立ってると腰が痛くなる人に多いタイプです。
常に腰回りが緊張してる状態です。
簡単な改善法としては、座ること。
ポジショナルリリースと言って、姿勢を変えることでストレッチになるのです。
骨盤後傾と腰痛
猫背になりやすく、常に腰椎に負担がかかってる状態。
座ってると腰が痛くなる人に多いタイプです。
こちらは逆に立つことで、ポジショナルリリースになります。
やはり骨盤の前後のバランスを整えることは、腰への負担を減らすことにつながります。
どちらにもバランスよく動かせるようにしましょう。
骨盤の歪み解消のストレッチ
では、どのように骨盤の前後のバランスを取るのか?
バランスボールを使います。
ボールの転がりを利用して、動きにくい方向への動きを促します。
ペルビックチルト
代表的なストレッチとしては、ぺリビックチルトと言うエクササイズ。
ボールを前後に転がすことで、骨盤の前傾と後傾の動きを出していきます。
最初は動きがぎこちないけど、整ってくるうちにスムーズになってきます。
やり方を動画で解説してるので、ぜひ参考にしてください。
キャット&ドッグ
バランスボールが手元にない場合のストレッチを紹介。
ヨガやピラティスでも行われる、キャット&ドッグと言うストレッチ。
キャット&カウとも言いますが、どちらでも同じです。
四つ這い姿勢で、身体を丸める伸ばすを繰り返します。
骨盤だけでなく背骨の動きも重要になります。
四つ這いでやるメリットは、骨盤の動きが出しやすいこと。
機能的な骨盤の歪みを解消する
ここまで紹介した構造体の問題で解決しない場合、機能的な面から骨盤の歪みをみていきます。
脚長差から、歪みの主原因を探っていきます。
足の長さが左右で違うのは、そこまで問題ではありません。
人は右側に重い臓器が集中してるので、右足に重心の人が多い。
その関係で左短下肢になりやすいからです。
ただ脚長差が起きた原因は何か?
と言うことを、包括的にとらえていく必要があります。
メジャーポイント(歪みの主原因)を探す
メジャーポイント(歪みの主原因)はどこか?
コンディショニングの目的は、「メジャーポイント(主原因)」の調整。
1つの歪みが全身に連鎖します。
逆に1つの歪みを調整すると、全身が連鎖して整います。
イメージ的には、ドミノの先頭という感じ。
こんな感じで調整をしています。
身体を包括的にとらえる
骨盤の歪みを1つ1つ矯正していくと、かなりの時間がかかります。
身体を「部分的」にではなく、1つの「集合体」としてとらえています。
どちらか言えば、東洋的な考え。
ホリスティックコンディショニングという考えをベースにしています。
原因がわからないとされる不定愁訴は、不調部分には問題がないケースがあります。
背骨が原因で起こる骨盤の歪み
筋肉は脊髄から出る神経の影響を受けています。
カイロプラクティックのメリックチャートを参考にしてます。
各椎骨に歪みが出ると、それに関連する筋肉も問題が出ます。
背骨のコンディショニング
例えば胸椎の12番が歪みが、
- 大腰筋
- 横隔膜
- 下部僧帽筋
が抑制弱化します。
この3つの筋肉は、
- 立つ
- 座る
- 歩く
- 呼吸
- 姿勢
など日常のあらゆる面で関係する筋肉です。
抑制弱化してる状態でどんなに筋トレしても、筋肉は機能しません。
場合によっては、逆効果になることも。
そのため骨盤調整と背骨の調整は、筋トレ前にしっかりと整えておくことを信条としています。
背骨を整えるストレッチ
骨盤職人やウエーブストレッチリングなどの器具を使います。
やり方は、背骨の動きの悪いところに器具をあてるだけ。
誰にでも動きの悪い椎骨が2~3はあるので、全体的にやってみて特に硬そうなところをほぐしましょう。
1~2分あれば、十分ほぐれます。
足関節のストレッチ
約90%の人が足に何らかの問題を抱えています。(引用:ホリスティックコンディショニングNO.1)
足関節は、片足で26個の関節を持っています。
これは背骨の24個よりも多い。
足は左右ありますので、歪んだ土台の上に身体があることになります。
整体で骨盤や背骨を調整しても、足関節を調整しなければ立ち上がったときに、また歪みが出てしまうことになります。
歪みやすい3つの足根骨がこちら。
- 舟状骨
- 立方骨
- 距骨
舟状骨
舟状骨は足のアーチを支える役割があります。
歪むと下方に下がる。
内転筋の抑制弱化やO脚の原因になります。
扁平足気味な人や、内股姿勢の人は要注意。
足の親指側に体重がかかるので、膝の内側に痛みの原因になります。
立方骨
太ももの外側にある大腿筋膜張筋と連動します。
すねの痛みで言うと、外側に痛みが出やすい。
「ねんざ」や「ひねり癖」がある人も要注意ポイントです。
足首が緩みやすいので、身体が不安定になりやすい。
距骨
足の関節に、距骨という重心を支える骨があります。
足の中でも大事な役割です。
この骨がズレやすい。
ほんの数ミリズレただけで、重心が変わってしまうのです。
また腎臓と関わりがあるので、ひがみやねたみ、不安や嫉妬などのメンタル面の問題を引き起こすことがあります。
歪み解消の筋トレ
ソフトギムニックと言う、ミニボールを踏みながらスクワット。
足関節の歪みが原因で起こる、骨盤の歪みを解消する筋トレです。
立つときしゃがむときとで、ボールを同じ圧で踏み続けます。
足関節の安定性を高めると同時に、骨盤周辺の筋肉と連動させます。
頭蓋骨のストレッチ
頭蓋骨は骨盤と連動して動きます。
後頭骨と仙骨、蝶形骨と腸骨のように、細かく見て言うとそれぞれが相互関係になっています。
頭蓋骨は呼吸に合わせて微妙に動いています。
その動きが阻害されると、副交感神経の働きが悪くなります。
躁鬱や自律神経失調症の原因に。
縫合と骨盤のゆがみ
頭蓋骨は15種22種類の骨が、パズルのように組み合わさっています。
1つ例を挙げると、矢状縫合が詰まると腹直筋に影響します。
また小顔矯正などで、縫合が過度に詰まると骨盤の歪みの原因に。
頭蓋への強すぎる圧は、身体にとってはマイナスになるからです。
頭蓋骨のセルフ調整
頭蓋骨はデリケートなので、ソフトな圧で調整します。
5グラムの圧とも言われており、子猫をなでるくらいの圧で行います。
いくつかご紹介します。
まず耳たぶを軽く引っ張る。
さとう式と言うのが有名ですが、ここでは軽く引っ張るだけでOK。
頭蓋が緩むと骨盤が安定してきます。
続いてこめかみを緩める。
調整でもよく使うのですが、こめかみを緩めていきます。
蝶形骨の調整になるので、頭蓋全体が整いやすい。
軽く手を添えて、ゆっくりと緩めていきましょう。
小顔矯正には要注意
経絡を刺激して顔筋を活性化するだけならまだしも、頭蓋へのアプローチはソフトな圧で行うようにしています。
美容室で頼んでないのに勝手にされる、頭皮マッサージでも強すぎるくらいです。
そのため頭蓋の調整は、体軸を整えるにとどめるようにしています。
まとめ
各関節の歪みが、筋肉や運動機能にも影響します。
筋肉だけで調整することもできますが、関節も踏まえてよりホリスティックに調整すると効果が出ることがわかっています。
部分的に身体をみるのもいいですが、総合的に捉えるとよりパーソナルなプログラムを行えます。
あなたにとって最適な運動が、目的達成に効果的なのです。
関節のコンディショニングは、ストレッチポールを使うとさらに効果的です。
小泉智明公式ホームページ
https://ikebukurodiet.jp/